普段は指導対局以外では話しかけてこない、寡黙で真面目な少年。
そんな彼が23日の指導対局会の休憩時間に話しかけてきてくれた。
「奨励会に入りました。指導対局を受けた時期は成績が悪かったけれど、指導対局を受けてから成績が良くなりました。ありがとうございます」
指導対局を受けてくれた子の成績はなるべく情報を集めているので、彼が奨励会に入った事は知っていた。
でも、真っすぐに私の目を見て報告をしてくれる彼を前にして目頭が熱くなった。
指導対局を受けてくれた時期に成績が悪かった事も知っていた。
心の中でずっと彼の事を応援していた。
努力する姿は見ていたし、何より彼からは本気の気持ちが伝わってきた。
私は奨励会という場所を少しは分かっているつもりだ。
本当に彼の成功を願っている。
その日の夜は、個人レッスンを受けてくれている子のお父様とお話しする機会があり、
凄く嬉しい事を言ってもらえた。本当に嬉しかった。
横浜駅から家に帰る電車の中で、今日の出来事を振り返っていたら涙が零れた。
指導対局会を含めて嬉しい事が多い1日だった。
今までの活動に加えて「夢に向けて頑張る人達の力にもなりたい」と改めて思ったし決意した1日だった。